木の花ファミリー憲章 – 生活

生活・概要

自然界ではいのちがつながりあい、互いを生かし合って存在しています。私たちにとって生活とは、つながりの中で支え合い、共にいのちを維持し育むために必要なすべての営みです。

私たちは血縁を超えた家族として互いに支えあい、それぞれの能力を活かして全体のために働きます。共に食べ物を作り、子どもを育て、学び、芸術に親しみ、祈り、喜びを祝い、死者を見送ります。生きるために必要なすべてのものを分かち合い、惜しみなく与え合って、すべての人が不足なく満たされます。

私たちはすべてがひとつであることの自覚のもとに生きることを目指して、共に成長の過程を歩んでいきます。生活のあらゆる場面を通して自らの内面をみつめ、喜びや感謝だけでなく問題事や苦しみも分かち合います。こうした営みによって、生活は目指す理想と分離することなく、生活そのものを通して理想が体現されていきます。それは自然の仕組みに沿って生きる道であり、この世界の奥にある意志と共に生きる道なのです。

生活・仕事(役割分担)

現代社会の多くの人にとって仕事は対価を得るための手段であり、生活から切り離されているものです。しかし、私たちにとって仕事とは共に支え合って生活するための必要を満たす手段であり、すべてのメンバーは共同体に対してそれぞれの個性に応じた役割を担っています。

自然界ではすべてのいのちがつながりあい、それぞれの働きによって他のいのちを存在させています。私たちもまた、全体のために働くことを通してそれぞれの個性と能力を開花させ、互いに生かし合っています。

自然界をモデルにした利他の精神のもとに立って、私たちは日常の小さな仕事も地球の営みと共にあることを認識し、心を尽くして働きます。私たちにとって仕事とは、自らが地球と共に生きることの表現のひとつなのです。

プライバシー

一般的に、生計を立てるための職業と家事労働は明確に区別されています。しかし、私たちの暮らしにおいては、こうした垣根がありません。たとえば、食事づくりは家族のための営みであると同時に、訪問客に食事を提供し、収入を得る手段でもあります。また、農業は自らの食糧を生産する営みであると同時に、農産物の販売を通して利益を上げる方法でもあります。NPOやNGO等の非営利活動であれ、子育てであれ、私たちにとってはすべての活動が生活の一部です。このように、私たちの暮らしにおいて、生きていくのに必要なすべての営みは、利益の有無や必要なエネルギー(能力・労力)の多少に関わらず、まったく等しい価値を持つものであり、一つの生き物のようにつながっているのです。

プライバシーとは、本人の同意なく踏み込むことのできない領域(空間・時間)のことであり、その領域を守る権利のことです。

これに対して、私たちは共に生活していく上で必要な事柄を、積極的に共有しています。つまり、それぞれが自らの領域を垣根で守るのではなく、進んで互いを受け入れ、認め合うことで垣根を取り払っていくのです。そのようにして個々の境界がなくなり、信頼関係が深まり、すべての個性が溶け合い、全体の中で活かされ、尊重されるのです。

余暇・休日・外出

私たちの暮らしは自然の仕組みに沿ったものであり、仕事も休息も欠かせない要素として、日々の生活に柔軟に組み込まれています。そのため、あえて決まった休日を設けていません。私たちにとって仕事は望む生活を生み出す作業であり、生きがいと喜びに繋がります。よって、余暇を創り出す必要はありません。みんなで映画を観ることや、行楽に出掛けることはありますが、それは生活をより豊かにするための彩りです。そして、それはみんなで共有する時間であり、決して個人的な楽しみの追及だけではありません。それは一人で外出する際も同様です。私たちにとって個人の時間は全体の時間でもあります。私たちは常にファミリーの一員であることを意識し、みんなでこの暮らしを創り上げているのです。