菜食について

私たちは心と身体の健康のために、玄米や野菜、雑穀類を中心とした食事「玄米雑穀菜食」(ベジタリアン)を提唱し、実践しています。
木の花ファミリーの菜食は、玄米や野菜、雑穀類に加えて、良質な山羊のミルクとにわとりの自然卵もいただいています(ラクト・オボ・ベジタリアン)。

私たちが菜食を提唱し、実行するのには心身の健康のほかにも、いくつかの大切な理由があります。

平和な食事

私たちは、平和な食事を提唱します。

肉食動物と草食動物を比べてみるとわかるように、草食動物は温厚で、持久力があり、平和的です。一方、肉食動物は、攻撃的で、瞬発力はあっても持久力に劣り、好戦的です。

さらに、ヨーガの見解から、菜食は気持ちを穏やかにし明確で集中できる心の状態を作り出すとされ、世界平和への人間の深い願いを現すための、誰もができる肯定的なステップと考えられています。

人間の身体的機能

人間はその本来の性質から言えば、動物を殺したり、捕らえて食べたりするものではありません。人間の身体の器官は、肉食動物のものとは異なっています。一方で、肉食動物の体は肉を食べないと補えないものがあります。人間の体は完成されているので、肉を食べる必要がありません。

人間の身体を解剖学的、生物学的に見ると、野菜や果物、木の実を食べるのに適していると考えられます。私たちの歯は、骨を噛み砕いたり、肉を引き裂くような鋭いものではなく、32本の歯の中で、20本が穀物や木の実をつぶすためのものです。

また、人間の腸は、身長の約6倍も長いので、肉をすぐに排出するのには適していません。特に日本人は長い間農耕民族として生きてきたので、体の機能も肉食対応型になっていません。戦後、西欧文化と共に日本人の食生活は洋食化され、肉食中心になっていきました。人間の遺伝子(DNA)の変化には、2~3,000年くらいの歳月を要すると言われており、戦後のわずか60年で急に西欧化した食事に、日本人の体が適応しきれていないことは、癌や生活習慣病などの病気が多発することの大きな原因と考えられます。

糖尿病 / 西欧人と日本人の違い

日本人が糖尿病になりやすいのは、欧米人と違い、インスリンの分泌量が少ないため洋食のように高脂肪や高カロリーのものを食べると上昇する血糖値にインスリンが対処できないためです。これには、節約遺伝子が影響していると考えられています。

節約遺伝子とは、日本人が過去数千年の食生活で培ってきた遺伝子で、少量の食べ物で生活できるようになった、省エネ遺伝子です。アメリカのミシガン大学の教授が提唱して、現在では世界的にも認められている説です。又、日本人の場合、健康な人と、糖尿病の人の体重の平均値の差は1kgで、見た目に違いはありません。肥満より、摂取したものを消費しないことの方が問題で、消費していれば糖尿病にはならないと言われます。

西洋人の場合、体が高脂肪、高カロリーのものを食べることに対応するようにできているので、かなり肉類を食べすぎた人が、糖尿病になっていると言うことです。健康な人と、糖尿病の人の体重差は20kgにもなります。

健康のために

地球上で、代表的な生命が最初に食することができる食べ物は植物です。植物は、大地が最初に育んだ生命であり、その体は炭素と水の化合物で、光の作用(光合成)によって作られます。動物の体は、その植物を食べ、同時に酸素を取り入れ、栄養と酸素を体の隅々まで血管を通して運び、栄養を酸素を使って燃焼させることにより、エネルギーにしています。ものが燃焼すると、すす(カーボン)が発生するので、腎臓や肝臓の働きにより、血液をろ過し、体外に排泄して健康を保っています。

肉食をするということは、もともと血液中にすす(カーボン)を含むものを食べる事なので、菜食よりすすをより多く体に取り込むことになり、結果血液を汚すことなります。そうして、腎臓と肝臓などの内臓にも多く負担をかけることになります。又、別の観点から見ると、肉食をすると肉は胃の中で次第に腐っていき、尿素、尿酸、アンモニアの強力な毒を発します。この毒が血液に入り、敏感な箇所に炎症を起こし、リューマチ、関節炎、肝臓障害、腎臓障害を引き起こします。排泄機能をもった器官は、体内の廃棄物を排泄しきれなくなり、体内に蓄積されていきます。
こうして血液が汚れると、血管を詰まらせることになったり、血液をドロドロ状態にし、心臓にも負担をかけます。

血液とは生命であり、血管はその通り道なので、血液が汚れるということは、健康にとって最も避けるべきことなのです。

食糧問題

国連の統計によると、2010年から2012年の間に約8.7億人が慢性的な飢餓の状態にあります。

一方で、食肉の生産には多くの穀物が必要とされます(食肉1kgの生産に対して穀物がとうもろこし換算で牛肉で11kg、豚肉で7kg、鶏肉で4kg – 農水省の2007年の試算 による)。

肉を多く生産するためには、家畜用飼料として大量の穀物と膨大な農地が必要であり、食べ物としては大変非効率であると言わざるを得ません。2008年に世界で生産された穀物22億トンのうち、食用の47%に対して、35%が飼料、18%が甘味料やバイオ燃料に使われました。飢餓に苦しむ人がありながら、多くの貴重な穀物が肉食のために消費されています。世界中の人々が菜食を選択することは、こうした状況を改善するために欠かせないことであると考えています。

日本人の食生活を世界中の人たちがした場合、現在の地球の食料生産では10億人しか養えないと言われています。もし世界中の人が菜食を実践したら、800億人が食べていけると試算もあります。

人類が地球上で貴重なたんぱく源を共有し、平和で平等に暮らしていくためには、ベジタリアンのライフスタイルがこれからの時代の潮流と言えます。

環境問題

食肉の生産の現場では、さまざまな環境汚染が引き起こされています。

例えば、過放牧によって、家畜が草を食べつくし、大地が砂漠化したり、家畜の糞尿によって土壌が汚染されたり、牛からでるメタンガスによって大気が汚染され、地球温暖化も引き起こしています。
さらに、多国籍企業が広大な土地を買い占め、熱帯林を切り倒し、肉牛の放牧地にしているので、中南米の熱帯雨林は、1960年の初めに比べ現在4割も減少しています。ひとつのハンバーガーを作るために、16平方メートルの森林がつぶされている現状があります。

また、肉食の問題は、資源の問題にも及びます。大豆でたんぱく質を得ることに比べると、牛肉からたんぱく質を得るためには、約40倍の化石燃料を使うと試算されています。1カロリーl分の肉を得るために、飼料用農地に使用される大量の農薬、化学肥料や、家畜に使われる薬品の原料、飼育に使われる電気エネルギーとして、3キロカロリー以上の化石燃料が使われています。それが、地球温暖化に拍車をかけています。

食料としての汚染

現在の地球上では、多くの食料が化学薬品によって汚染されています。

魚の場合、多くの養殖が市場に出まわっていますが、限られた範囲で飼育するために病気を防ぐために大量の薬剤が使われています。また、陸地での化学的な汚染は、最終的にすべて海に流れつきます。その化学物質が食物連鎖の中で、生態濃縮されています。現在、海の魚からは水銀やダイオキシン、PCB、鉛などの毒性の高い物質が検出されています。政府も、妊婦や子供には、あまり魚を食べないように指導し、摂取量の指針まで出しています。

牛や鶏の飼育現場でも、魚の養殖と同じく、抗生物質をはじめとする薬が大量に使われています。例えば、牛の肉には人工的な成長ホルモンなどが含まれています。こうした食肉の汚染は、薬を注入された動物にも、その肉を食べた人間の体にも、大きな問題を引き起こしています。

薬は動物の神経系に影響を与え、新陳代謝を妨げます。また、抗生物質などの薬品を注射され、狭い場所に閉じ込められた家畜には抗生物質が効かない耐性菌が発生し、深刻な問題を引き起こしています。

また、BSE(狂牛病)、鳥インフルエンザ、口蹄疫等の感染症が世界中で猛威を奮っています。

動物に対して、こうした問題を引き起こすような扱いをすることは、最終的には人間の身を滅ぼすことです。

霊的な進化

日本では、昔から「生臭坊主」という言葉があります。これは、聖職者が肉や魚を食べ、法度を破ることを表す代表的表現です。
洋の東西を問わず、あらゆる時代を通して、人が目覚めて霊的に進化していくと、殺生をはばかり、肉魚を食さない生活に入っていきます。世界中で多くの哲学者、思想家、宗教家は菜食主義者でした。

聖職者に限らず、人の価値は最終的には心にあり、霊的な進化こそがもっとも大切なことです。

霊的にも血液は生命であり、血管は生命の通り道です。血液を送り出す器官である心臓は生命の流れを作り出す「心の臓器」であり、霊的にも大切な臓器であると言えます。肉食によって血液が汚れ、心臓の機能が衰えることは、健康に良くないだけでなく、霊的な進化も遅らせてしまう事になります。